日本には、六曜というものが存在しています。中国から入ってきた概念なのですが、すでに日本文化に深く根付いていて、カレンダーにも記載されているほどです。大安や先勝、友引という言葉は、誰もが聞いたことがあるはずです。
斎場は、基本的には友引の日に閉館日を設定しています。友引は、友をあの世に引き寄せてしまうと信じられていたからです。今の時代はあまり気にされなくなった六曜ですが、昔からの風習が、今もそのまま続いているわけです。
しかし、仏滅の日には通常通りに営業を行っているから不思議ですよね。言葉のイメージからすると、仏滅の日こそ休まなければならないはずだからです。しかし、友引の日が休館日という風習があるその上で、さらに仏滅まで休むとなると、営業日数が足りなくなってしまいます。
ですから、仏が滅すると書く日でも、ごく普通に営業がなされているわけです。実は、これらは当て字であって、本来の意味とは違います。本来は物が滅すると書いて物滅だったのですが、それがいつからか当て字が使われるようになりました。
ですから、あまり気にする必要がないということです。そもそも単なる迷信のようなものであって、斎場によっては友引の日にすら営業をしているところもあります。六曜をまったく気にしない場所もありますし、利用者の中にも気にしない人は多いです。
ただ、中には友引の日に葬儀をするのが嫌だということで、何とかして欲しいという人たちもいます。そうした人たちのために、葬儀場では友引人形というものを用意しているケースが多いですね。これを棺の中に入れることで、生きている人をあの世に引き込んでしまうのを防ぐわけです。
現代においてもまだ、こうした風習は生きています。特にお年寄りの中には、気にする人が多く見受けられます。ですが、若者はそもそも六曜自体を知らないケースが多いです。これからは、徐々にこうした風習も廃れていくことでしょう。
● 参考情報
<斎場プロセス>葬儀について紹介する便利ニュースサイト
www.saijouprocess.com